号泣する準備はできていた (新潮文庫)

号泣する準備はできていた (新潮文庫)

 この人の短編集は力があって好き。
 出会いのあとの別れの、所有したあとの喪失の話ばかりで、とくに最後の「そこなう」は言葉にできない想いを見事に言葉ではなく文章にしている巧みさが、素晴らしかった。
 なんだか私には色んなものが欠けている、と思いました。