Paris 後編

 パリ旅行の後半の記録。なかなか色々行ってます。すごく長いのでたたみます。
22日
 オランジュリー美術館へ。ローランサン大好きな私なので嬉しかった。ピカソやルソーやルノワール、そしてモネの睡蓮の部屋は美しかった。日本人にはいちばん人気な美術館なのではないでしょうか。学芸員もちゃんと仕事してたし(他の美術館では寝てたりしてたよ)。

 NAMIKIという日本人が経営しているフレンチのお店へ。フランス料理はなんだかとりとめのない味・ソースですね。お肉が欲しくてお肉! と思って食べたら意外にあっさりしていて、前菜の鯛のカルパッチョの方がこってりしていたよ。
 エッフェル塔に行く、が、寒い。

 カフェに入ってクレーム・ブリュレを頼むと特大のが出てきた。お腹いっぱいです…。

 ギャラリー・ラファイエットでコートを買う。日本ではめったにお目にかかれないような変わったシルエット。肩はまるでMJの衣装のようで、ちょう細身ライン。太ったら確実に腕は入りません。黒人のお姉さんが「かわいいです」と日本語で言ってくれました。スタイル抜群できれいな人だったなー。写真撮らせてもらいたかった。
 余談ですが、ルーヴルにいた黒人の学芸員にもすっげーかっこいい雰囲気のある人がいたし、街中ですれちがったまるでフランス人形のような丸っこい顔立ちの目のくりくりしたお嬢さんも、全部声かけて写真何枚か撮らせてもらいたかった。雰囲気のある人が多かったです。

 ギャラリー・ラファイエットのイルミネーション。
 夜はオペラ・バスティーユで開演1時間前にチケット売場に並んでみると、25歳以下と60歳以上だけが購入できる特別席を、前に並んでいたフランス人女性の協力もありゲットすることができて、前から2列目中央付近の席がなんと25ユーロ!
おそらく日本で買えば20倍はするでしょうよ。しかも私は正確には26歳なのですが、フランスではその程度の誤差は誤差ではないらしい(いいのかそれで笑)
 で、そんな素晴らしい席でシュトラウスの『ナクソスアリアドネ』を観てきました。音楽も好みだったけど、作曲家役のソフィー・コッホがドラマティックで情熱的で、幕終わりの絶望感が果てしなく切なくて、もういっぱつでファンになりました。ああー行って良かった。彼女素晴らしかった…。

23日
 列車に乗ってヴェルサイユへ。行きの列車の中ではアコーディオン弾きが色々演奏してくれて楽しかった。ヴェルサイユは広大で、豪華で、雪が降っていたので寒すぎて庭などは歩かず宮殿のみ見学。

 お昼はお肉(これで薄切りらしい)とシノワーズサラダ。お肉はあっさり。

 ロダン美術館へ。考える人の像を寒い中庭園で鑑賞。屋内に設置してあれば…。
 ホテル近くのモノプリで色々購入。野菜は高い。紅茶は安い。ペットボトルに入ったおいしそうなジュースがあったので買ってみると、スパークリングワインだった。でも美味しかったです。
 夜のエッフェル塔を観に行く。1時間に一度キラキラしている瞬間にちょうど出くわし、向かい風と雪と戦いながらデジカメにおさめました。

 夜は日本料理居酒屋で、唐揚げとかとんかつとか食べました。でも鶏も豚も魚も、日本のものとはまったく違うから日本料理ではないなーと思いました。新鮮。
 ホテルに帰ると、テレビでスターウォーズEP3が放送されていて、なんだっけ悪役がヨーダに向かって「miserable…(哀れな…)」って言ってました。EP3のラストはいつ見ても泣けます。ルーク・スカイウォーカー

24日
 イヴはオプショナルツアーでモン・サン・ミシェルへ。バスの運転手のおっちゃんと少し喋る。フランス語を話す観光客は嬉しいようで。



 名物のオムレツを食べて、修道院を見学。牛乳とクレープを食べたけど、牛乳はほんっとに美味しかった。ホテルのホットミルクも美味しいけどそれ以上。日本のは高温殺菌だから美味しくないのかなぁ…牛乳好きとしてはこんな美味しい牛乳がいつでも飲めるフランス人がうらやましい。塩やキャラメルやクッキーを買いました。クレープ店で百舌鳥がクレープの種を必死についばんでいるのを見ても何もしない店員たち…笑
 夜はどこも開いてなさそうなので、安い日本料理屋でうどん。カップうどんの味。

25日
 ノエルなので街は静か。地下鉄もがあらがら。でもモンマルトルは観光客でいっぱいでした。サクレ・クール寺院からパリの街を眺めます。この日は唯一の晴れの日でした。



 地下鉄で演奏してたおっちゃんたち。でらうまでした。
 お昼を食べたカフェでは、早くお金を払い店を出たいアメリカ人黒人女性と、忙しくて手が離せないギャルソンの攻防が繰り広げられていました。
 パリに来たのだから、とシャンゼリゼを歩き、凱旋門を観て夜のセーヌ川クルーズへ。夜景はきれいでしたが、とにかく寒いのでした。屋台がたくさん出てた。



 夜は大量の料理を食べ、パナシェを飲んでおねむ。

26日
 飛行機は1時間遅れですが無事に飛んでくれました。空港でラデュレのマカロンを食べる。おいしい! 免税店で蜂蜜チョコ紅茶などを買い、ついでにファッション誌も買う。でも今思うと、ユーロもまだあったしもっと色々かっときゃよかった…。
 機内では「ブリジットジョーンズの日記」と劇場で一度観た「インセプション」を観る。やっぱり足がむくんで寝づらかったです。で、関空着。

 思ったことは、いつかは住みたいと思える街でした。昔から万国の人に憧れられてきただけのことはある。重厚な建物に、自由な思想。日本にいると窮屈なことばかりなのが、ここに住んだらきっと生きやすいだろうなーと思えました。(住みやすくはなさそうですが)
 ちょっとそれを思うと、切なくなります。日本は大好きですが、いちばん嫌なのはあるがままを恥とする文化が根強いところかな。漠然としていますが。えへ。でも日本は好き。帰国してM-1を観ていると、「こうやって笑い飯が優勝してぐっとくるのも、この国に26年間住んでるからこそ芽生える感情なんだ」と思えます。ずっと暮らしている者にしか分からない感情は、偉大です。新しいところで再出発するのも、偉大ですが。
 という、色々なことを考えさせてくれた旅でした。今度の旅は、ひとり旅がいいな笑