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花見

 昨日は、友人のパフォーマンスを観に、丸太町まで行ってきました。夕暮れの京都御苑は桜がきれいでした。


 
 ずっとそこにいたいほどのゆるやかな空気が流れていて、このように生きることができたら、それが幸せと呼べるものだなと思いました。坂道を登りきっても、待っているのは下り坂です。どうにかして中腹付近でとどまり、おいしい紅茶を飲んで日々を過ごすことができたら、と思います。

 でも辛いからといって、それを全て忘れたくはないのです。何故か。忘れたら、それこそ哀しいなにものかに体を席巻されてしまいそうで、怖いのです。忘れていくのが人間です。でも私はこの寂しい気持ちのなかに吹き込む、京都の春風を忘れたくはありません。哀しいことを忘れると、この日の美しさも忘れてしまいそうで、怖いのです。たぶん私はそうやって、ずっと生きてきて、これからも生きていくのだろうなと思います。