ほんとうにいやだあのこ。同じ空気を吸うのもいやだ。なんでこんなに憎憎しいのかもわからないままいやだ。いやだのみ積み重なっていやだ。いやだが決壊した川のように流れてきて海のようになるいやだ。あのこの生きているのを見なくてはいけない自分がいやだ。こんなにひとりの人間を憎んだのははじめてだ。あと1年半の辛抱。学校を出たら、あのこは私のなかで死ぬ。